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名古屋には「うまい」だけで終わらないラーメン店がある。
それが、名古屋市北区に店を構える「薬膳ラーメン 招福軒(しょうふくけん)」。
ここは、惜しまれながら消えた名店の味を、20年来の常連だった元競輪選手が第二の人生を賭けて復活させたという、ドラマそのものの店だ。
しかも常連の中には、鍋やポットを持参してスープを持ち帰る人までいる。食べ物が“文化”になる瞬間を、ここで見た。
招福軒が特別な理由:元競輪選手が“伝説の味”を継承した
現店主・山本晋平さんは元競輪選手。
現役時代から通い続け、体に染みた「招福軒」の味が忘れられなかったという。
やがて先代・松浦さんが店を閉めたとき、多くの常連が「もう食べられない」と肩を落とした。
しかし山本さんはそこで終わらなかった。自宅ガレージに厨房一式を再現し、先代から味を叩き込まれたのだ。
現役を続けながらの修行は3年。引退後、ついに店を復活。
この店が放つ“熱”の正体は、スープの湯気だけじゃない。人生の賭け方が、ラーメンの味に溶け込んでいる。
唯一無二の薬膳スープ:名古屋の「好来系ラーメン」を体に落とし込む
「招福軒」は、名古屋ローカルの系譜で語られる「好来系(こうらいけい)ラーメン」の流れを汲む店としても知られる。
いわゆる派手な濃厚とは別の方向で、胃袋ではなく“体”に効くタイプのうまさだ。
鶏ガラ・豚骨・魚介の土台に、根菜類を含む素材を重ね、じんわりと滋味が広がる。
しかもこのスープ、時間帯によって表情が変わる。
朝の軽やかさ、昼以降の煮詰まったコク。通う人が“自分の時間”を持つのも納得だ。
名古屋ラーメンの中でも、薬膳という言葉が気取らず馴染むのが招福軒の強さ。
「食べて整う」感覚が、しっかりある。
具材の“手間”が、店の信頼になる:メンマとチャーシューが主役級
- メンマ:塩漬けから丁寧に戻し、芯まで味を入れる。脇役のはずが、これだけで箸が止まらない。
- メンマ増しが人気:「竹(たけ)」「寿竹(じゅちく)」など、メンマを“食べに行く”常連がいる。
- チャーシュー:丸く成形された豚バラ。柔らかさに逃げず、噛むほど旨味が立つ。
“丁寧”って言葉は軽いが、ここは違う。
食べればわかる。手間は味ではなく、安心感として残る。
名物「湯切り」:演舞みたいな所作が、麺を一段上に連れていく
招福軒の象徴が、先代から受け継がれた独特の湯切り。
ザルを高く上げ、リズミカルに、そして徹底的に湯を切る。
見た目のインパクトだけじゃない。
余計な湯を残さないことで、スープが薄まらず、麺がブレない。
結果、ひと口目から最後まで、味の輪郭が崩れない。
所作は味の一部。ここでは本当にそう思える。
店舗情報(名古屋市北区)
- 店名:薬膳ラーメン 招福軒(しょうふくけん)
- 住所:愛知県名古屋市北区萩野通2-17-1
まとめ:名古屋で“物語ごと食べる”なら、招福軒へ
招福軒は、名古屋ラーメンの中でも、食べ終えた後に残るものが大きい店だ。
好来系の滋味、薬膳スープの奥行き、湯切りの所作、そして継承のドラマ。
うまい店は多い。
でも、人生の背骨が入った一杯は、そうそう出会えない。
本質を一言で:
「招福軒は、味ではなく“覚悟”で行列を作るラーメンだ。」